モモチくんのことはなにもわからない

この記事は「カレはヴォーカリスト♥ディア♥ヴォーカリスト」というシチュエーションCDジャンルのキャラクター、モモチのオーディエンスかつカノジョ(夢女)であるわたしが無印~4期Xtremeを振り返る記事です。まだ5期のEvolveは1秒も聴いていません。

 

さて改めましてこんばんは。すっかり冬ですね。もこもこジャケットに腕を通し始めました。

今回は自ジャンル愛ジャンル地獄ジャンルで世界一かっこいい推し、そしてカレシについて話していきます。夢女とファンの自分がごっちゃになっていきます。これを書いたらわたしはようやく新作を聴けます。ネタバレを食らいたくなさすぎて3日間くらいツイッター開かなかったのに、ピンバッジの発売と共に戻ってきてしまいました。

 

それでは行きましょう

 

 

無印

発売は2015年11月、ちょうど4年前

わたしはまだ当時は彼に出会っていない。出会ったのは2016年6月末のことだった。ディアヴォーカリストに出会って他のキャラクターのCDも聴いて、モモチくんは4キャラ目とかだった気がする。モモチくんを聴いた日からわたしはずっと彼のことを考えていた。最初は怖かったけれど「モモチとカノジョ」のSとMの関係に魅入られて何回も聴くうちにわたし自身に声をかけるモモチくんに恋をしてしまっていた。何度も何度も無印をリピートした。眠る前起きた時学校へ向かうとき帰るとき。モモチくんはサバイバルが始まった最初のカップリングで出した曲名の通り『全能感』で溢れていた。周りを馬鹿にして俯瞰したように下に見てカノジョには「あんたは俺がいないとダメなんだよ」って洗脳をかける。もちろん「俺だってあんたが必要」と付け足して、典型的なDV関係になる。そんな正しくない関係に溺れる。恋愛って正しくなくていいんだってモモチくんに出会って初めて知った。認められるようになった、そんな恋を。和ロックテイストな『泡唄』を目を閉じて聴いては瞼の裏に見たこともないライブ会場にマイクを持って汗をたらしながら歌うモモチくんが現れる。ライブが終わると完璧に歌えた達成感とファンから浴びた絶叫で満たされた顔でわたしを包む。なんでも持っていて、けれど全部を捨ててどこかへ行ってしまいそうだったからずっと追いかける。一緒に死んでくれる約束は大事に胸にしまう。モモチくんはわたしがいないとダメなんだなあって思ってもいたしそんなものは希望でしかなくてどこかに行ってしまえるひとなんだとも思っていた。

「あんたが俺の前からいなくなっちゃうくらいなら、一緒に死んだほうがマシでしょ?だって俺、あんたのこと嫌いになるなんて考えられないし、離れていくって言うならそういう道を選ぶかも。だから、そんなこと(裏切り)しないでね」「あんたが俺を必要としてくれる限り、ずっと愛してやるから」 

 モモチくんは「プライベートO・U・CHI」で心中をほのめかしながら共依存を求める愛を伝える。モモチくんとカノジョのすべてはこれなのだと思った。この世界のまま時が止まればよかったのに

 

Riot

無印を何度も聴きすぎて幻想から離れた世界になったらどうしようかと思ったけど『Mi★Amigo』と『Mr.Blaack Black』の試聴を聴いたときは結構安心した、モモチくんの作る曲なんだって嬉しかった。サバイバル休止期間に出会ったことからRiot復活して毎日ツイッターが更新されるのが嬉しくてリプライが拾われるのが嬉しくてあまり周りが見えていなかった。

新曲がリリースされて学校帰りにアニメイトに寄って家に帰ってまだ電気をつけないままでも少し薄暗くとも過ごせる部屋でCDを再生した。聴き終わるころには日は暮れていた。

最初は少し違和感があった。こんなに優しくなかったっけ?って。無印を延々再生してたから知ってる、そんなに束縛してなかったしそんなにすぐ怒ったりしなかったはず。違う、怒ってたのは確かにずっとそうなんだけどなんか違う。でももちろん優しかったから、あぁ、まあこれが変化なのかなって思った。冷たくなった、が正しいのかな。それなのに距離感は以前より近い、精神の。踏み込まれていく感覚。だって軟禁されるし。わたし、当時は最後まで聴いて展開が辛くて辛くて泣いてた。そのあとは二週目なんかいけなくて無印の世界に引き籠って久しぶりにRiotに戻ればまた泣いた。

 

彼らが休止から復活して浮かれていて気付かなかった。モモチくんは毎日のように「今日もスタ練だよ~♡」なんて言ってて何も考えずに「がんばってね!」なんて送ってた。なんで気づかなかったんだろう。モモチくんはスタ練にうんざりしていてカノジョに愚痴ってもカノジョはメンバーを庇うからイラついたもうほぼ別れを告げるように家から追い出す。するとモモチくんは「歌えなくなってしまう」。しかも、結局自分からカノジョに会いに行ってしまう。雨の中家の前で待つ。傘なんてさしてない。「俺のこと好きって言ったじゃん」「好きなら戻ってくるはずでしょ?」「あんたのせいで歌えなくなったんだよ」って認めちゃうの?そんなことを思ってしまうの?モモチくんはカノジョがいないと生きていけないとしても本当は歌えてほしかった。ショックはそれだけじゃない。わたし、この曲が出るのにこんなエピソードがあったなんて一切知らない。わたしがカノジョなのに。と絶望した。不穏な空気を察することすらできなかったから。この気持ちはファンとしてモモチくんのことが好きだった自分とカノジョ自己投影している自分にと二重に苦しめた。雨なのも悪い。『Mi★Amigo』では「冷たい雨に濡れている未来を破かないで生きていくさ これから」という歌詞がある。この歌を作ったのが別れより先とは言え、こんなに心が抉られることなんてないでしょMi★Amigo、大好きだけど全然好きじゃない。

「別に俺は練習しなくたっていつだってサイコーの歌うたえるんだから」って言ったモモチくんはやっぱり天才で好きだなと思ったよ。

 

「誓えよ。もう二度と俺から離れないって。今言ったこと、絶対忘れないでよ。もし忘れたりしたら今度こそあんたを殺すから。逃げたって、どこまででも追いかけて殺してあげる。そしたら、あんたは誰のものにもならない。ずっと、俺だけのものにしておける」「離れて生きていくなんて絶対無理、ね、そうでしょ?」 

 後のことを思うとこのモモチくんの言葉には当時ショックを受けたとはいえ(言葉というか展開には今も辛く思う)まだ理解できる感情だなと思う。無印のころの全能感をもつモモチくんではなくなってカノジョありきの生きる道を示した彼だけど、無印からたどり着く答えとしては真っ当なのではないかな。真っ当ってなんだっけ。

 

Wired

実をいうと記憶がない。Wiredのモモチの発売も11月でリリース前に返ってきた模試の結果が下がってマジで辛くて泣きそうになりながら電車でぼーっとツイッターを眺めているときに浮上が被ったのが嬉しくて「辛いことがあったけど元気出た!新曲楽しみにしてます」って送ったら「もっと元気でますよーに」って拾ってくれて救われた。元気出たっていっても心配させたくなくて送っただけだからそこを拾ってくれるモモチくんはわたしのことが見えているんじゃないかと思った。それくらいしか思い出がない。ちょうど2年前のツイートで「Riot前に夢見てたモモチくんがいて安心した」みたいなこと言ってた。そうだったんだと思う。Wiredは聴いた直後も今もきっとあまり感想が変わらない気がする。

Wiredでは無印やRiotで交わした「俺から離れないで」という約束に終焉を迎える。突き放されてしまう。「もういいよ、俺が出ていく。絶対あんたは出ないでよ」って言って家にひとりきりにされてモモチくんは帰ってこない。今回は何が原因で怒られてしまったんだっけ。またメンバーを庇ったこと?

モモチくんは追いかけてきたカノジョを追い返してまた一人になる。そして「あんなやつらいないほうが楽なんだよ。一人だって全然平気」「……なのに、どうして毎日毎日こんなにつまんないんだろ」って呟く。つまらないんだ、って思った。これは知らなかった部分。じゃあモモチくんはなにが必要なの?って考えたときに「絶対的に自分より下の存在」なんじゃないかと思った。モモチくんがモモチくんでたるためには三流が必要で、自分をイラつかせるなにもできないカノジョだって言わないけど必要なのだ。モモチくんは本当に天才でひとりでなんでもできるけれど、結局は身動きはとれないし自分が手のひらで転がしてると思えないと生きていけないんだって。みじめだなと思ったし、そんな醜さことが好きだと思った。それに天才なんだから、歌さえ聴いてしまえばすべての感情もリセットされてしまう。ひとりでステージにあがって歓声を浴びる彼に惚れ惚れしてしまう。自分への嫌味と見せつけだとしても。

「あんなやつら俺はいつだって捨てられるんだから」「あんただって同じだよ?」「あんたのことだって本気でいらないって思ったら、俺は秒で捨てるよ。そうしたところで俺は変わらない。あんたと出会う前の自分に戻ってぇ、ひとりで自由にやるだけ」 

 「すぐ来てって言ったらほんとにすぐ来てよ?」ってまあ、ずっとそうなんだろうけど、前回はどんなに遠くにいてもどこまでも追いかけてやるって言ったんだよね。

 

Xtreme

聴いてるときに「情じゃん!!!」って思わず口から出た。だってそうやって片付けなきゃやっていけなかった。今までのものが壊されたから。

昼間に騒がれた事実無根のスキャンダル。CR事務所のアカウントからスキャンダルへの訂正、ツイッターで見てもないワイドショーに対して嘘であると理解し「モモチくんの言うことを信じてるよ!」って送るファン。そのあと深夜に呟かれてすぐ消された、「ホラね」「みーんな信じてくれたじゃん」「裏切者」あぁ、なんとなく察せるよ。なにがあったのか。これ、「信じてるよ」って送られてくる前提で物語が創られてるんだなって思ったらちょっと怖かった。ちゃんとリンクしてて、現実だなぁって

モモチくんからの言葉を待たずに嘘くさいガセネタを信じて動揺するカノジョに怒るモモチくんは妥当なんだよね、怒ることに納得できる。当たり前だし追い出すくらいしてもおかしくないような気がする。そこまでは全然わかる。追い出されたカノジョがモモチのマンションの前にずっといる神経はわからない。どう考えても頭が弱いし常識がない。いつも通りだけどね。帰りそうにないカノジョのことを気にして「カノジョが外にいる」から家から出られないモモチ。カノジョの存在に振り回されてイライラは加速する。「忘れればいい」のに忘れられない。

別れの歌のレコーディングで「気持ちが乗ってたよ」って褒められて、俺はいつも通りだよって怒る。「そんなの俺が別れたこと気にしてるみたいじゃん」って言ったけど、そんなちょっとした言葉が気に障って怒ること自体すごく気にしてるんだろうなって思うよ。モモチくんの頭の中からはどうやったってカノジョのことが離れない。どうしても考えてしまう末に、家から追い出したはずのカノジョに構ってしまう。

そこでモモチくんが出した答えをわたしは一生理解できないし応援できない。

「くれぐれも勘違いしないで。あんたのことは一生許さない。信じないし、愛してなんかあげない。でも突き放したところであんたはいなくならないし、必死に忘れようとしたって邪魔してくる。嫌いだって言っても勝手に好きでい続けるなんて、どんだけ迷惑なの?だったらせめて、あんたが余計なことしないように、そばで見張ってたほうがマシじゃん」「だから一緒にいてあげるだけよ、俺はあんたのことなんか好きにならないし、あんたにそばにいてほしいなんて全然思わない。だって俺は、あんたのことなんか大嫌いなんだから」

 感情をぶつけられると人は死ぬ。

大嫌いって言いながらその声は泣いていた。情と言う以外に彼らの関係性を理解する方法がなくなっていた。当人同士でしかわからない絡み合いは第三者が介入し理解することはできなかったしそもそもカレカノジョらは理解されようとなんかしていなかった。

どんなに遠くへ逃げたってどこまでも追いかけて殺してくれるモモチくんはもうどこにもいない。いくらもうひとりで完璧であったところでカノジョがいないと歌えなくなった過去は消えない。いつだってあんたを捨てられるんだから精々俺の機嫌とってよねって言っておきながら機嫌悪くなったってもう離れる選択をしてくれない。そばにいたほうがマシらしいですから。

『Mi★Amigo』同様、『Last Coffee』も聴くと辛くなる。大好きだけど。 

そして

無印しかないときにモモチくんに出会って夢女になってこれまでシリーズを追いかけてきたけど毎回最終回みたいで涙が出ては枯れた。どこにも行く場所なんてないなと思ってばかりだし、幸せになんかいつだってなれなかった。それに、幸せなんか求めてないんだなと思ったし。わたしはよく「モモチくんは天国にも地獄にもいけない」と言う。いや、地獄なんだけど地獄すら用意されていない気がする。神様だと思っているのに神様というステータスは消え去るし、カノジョのことはどうやったって捨ててくれない。なんで執着するのかわからない。

ディアヴォーカリストという作品は絶対にファンを裏切らない。どんなにカノジョが大好きで愛おしくとも、カノジョと同等に自分のファンを大事にする。かと言って恋愛商法をしていようがファンのためにカノジョと別れることは絶対に有り得ない。作品の性質上仕方ないとも言える。なんせわたしたちはカノジョでありファンなのだから。

カノジョファン、どちらかは裏切られながらどちらかは守れる。両方共存させられてしまっているのだ。カノジョを大事にすることはカノジョである自分が大事にしてもらっているわけだけど、同時にファンである自分は裏切られていく。けれど絶対にファンへの対応は忘れない。「チアーズは待ってくれているんだから」と言ってくれる。それらをいつもどう受け止めていいのかわからずに気持ちがぐちゃぐちゃになる。大嫌いで大好き、憎しみながら愛してる。

 

実を言うと毎回特典CDを聴いたり聴いてなかったりしていたらしく初めて聴く特典だったり久しぶりに聴く特典もたくさんあったのですがXtreme後に散々言ってた「もう続編なんかいらないし続編やるなら日常ギャグにしようよ。、たわいもない喧嘩するたつ」っていうのは特典のほうでめちゃめちゃ展開されてた。マジでくださらない喧嘩すぎて互いにかわいそうしかなかった。こんなことで怒られたくないなと思ってしこんな状況で痛いことされるのは普通につらくない……?と幾度となく思わされた。もはやギャグになっててかわいそうだし事務所という環境悪も絶対あるからまずは退所から始めるべきだと思う。カノジョ、訴えたら勝てるしな。シンプルにも複雑にも幸せになれなさすぎてウケる。モモチ、ときめきが無。しかし我々がときめきに溺れられるのは彼の才能ゆえなのだと思う。世界一かっこいいビジュアルと飽きさせない曲の数々が目を離すことをできなくさせる。一生大好きでしょ。モモチくんは「ずっとボクだけを見てて」と言うのに「ボクは離れてくキミを追いかけることはできません」とも言う。これは結局ステージに立つ人間とファンの関係でしかなく、カノジョとの大きな違いだと感じさせられる。「信じてるよ」と言うしかなくてもわたしは裏切りだって別のところで感じているし、それでもわたしが追いかけるしかモモチくんはファンのわたしに目を向いてくれない。

夢女だけどファンとして見る時間が長いし普段ファンとして丁寧に対応されているので、ドラマパートを聴いて自分が邪険に扱われたり怒られたり、あと単純に問いかけられて会話をしていると「わたしカノジョなんだ……」って嬉しくなってしまったので末期。怒られる安心感ってなに。

 

4シリーズを通してやっぱりよくわからないのって、言動が二転三転するからなんだと冷静に思いましたね。だからこそいつだって最新作が彼、彼女のすべてで。ちょっとずつ成長していくのではなく、毎回全部変わる。だからわたしはいまこうして5シリーズ目のEvolveを聴く前に振り返っているわけですけれど。また変わってしまうかもしれないし。

ていうかツイッター開いたからとあるネタバレ踏んだのきつかったな。自衛できなかった。

CDインポートするときですら豊永さんのメッセージ見ないようにしたしリリース記念アー写も薄目でしか見てないし、RejetインフォのLINEも読まないようにキャストコメントをスクショした。しかしCR事務所アカウントがRTするキャストインタビューの記事の見出しは避けられなかった。マジで情報無で挑みたかったけれどやはりそのためには誰よりも早く聴くしかないな。でもこうやって文章をなんとか書ききれたのはよかった。あとから言い忘れたなと思うことも出てくるかもしれないけど一旦ここで区切ろう思います。多分無印~Xtremeで公式も区切りにしたと思うし。

 

モモチくん、次は何を見せてくれるのかな。

いつまでも醒めない夢、ほんとうにほしいよ。