初めて同人誌を作った感想と本について。

毎年、今年の目標はこれにします!とか言って、振り返るとちゃんとやった試しがないんですけど…………
数年前からいつか本を作る!と言っていたことをようやく達成しました。
そして、12/18のコミックシティスパークのディアヴォオンリーにて初めて出展できたのでその記録です。

 

f:id:asaosan:20221219220956j:image

 

この記事では今回のことの振り返りつつ、作った作品について記しておきます。

 

事の始まりは5月のRejet webオンリー、ここで初めて、サークル参加をします。

サークル名は「踊らにゃ眠眠」
ちゃんと確認してなかったけれど、赤ブーに出した申請誤字ってたかもしれん。
語感で作ったんですけど、意味は「人生踊るかそうでないなら眠っていた〜〜〜い」ってところです。
踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々が一番な元ではあるんですけど、そこからとったというよりは、
斉藤壮馬さんの「my beautiful valentain」に収録されている「ラプソディ・インフェルノ」の中にも「踊らにゃ損々」の歌詞があって、そのリズムが好きだったのでそこに則っています。

 

話は戻しますが、Rejetのwebオンリーはイラスト1枚の展示だけを行いました。
この1枚は、この後今回作成した本のテーマと同じものになります。
なので、また後ほど一緒に話します。

 

そこから、赤ブーでディアヴォーカリストのオンリーが開催されることになり、「出るならここだな」と思っていました。
というのも、Rejetのwebオンリーでも主催をしていただいた方がいて、赤ブーのオンリーもほとんどその方のお陰で開催されていました。
私はその方にお世話になっているのと信頼をおいてることから、その人がやってくれたのなら、私もそこに乗っかりたいと思ったのです。
いつか本を作りたいと思い、いろんなコンテンツで作れず、ディアヴォーカリストにハマって6年半もなにもせず……
きっかけと締切がないと人は動かないものです。
コンテンツの二次創作世界はもちろん、私のことを動かしいただき、本当に感謝しています。

 

 

 

今回、最初は「モモチ中心」でサークル出展を出していました。
そこから、先程からお話ししているオンリーを動かしてくれたフォロワーの方から「合同(サークル隣接になるよう)にしませんか?」とのお誘いをいただき、それに伴い「モモチ×カノジョ」に変更しました。
結果的にモモカノを本の約半分を占めるように描けたのでよかったです。

ただ、モモチ中心にして、何を描こうかと考えていた時、
私は以前のwebオンリーでも書いたテーマである「チアーズにとってのモモチくんの神様像」をきちんと漫画にしてみたいと思いました。
これは描き終わった今でも描きたいテーマのままであり、私がいかに、チアーズを大事にするモモチ、モモチを愛するチアーズの部分を好きであるのかを実感させられました。
モモチの物語の、モモチというキャラクター像の変だな、と思うところであり、好きなところなんだと思います。

オリジナルキャラクターという存在でチアーズの1人を作り、今回話を描きましたが、また別のチアーズの人生があり、生き方があり、モモチとの関わりがあると思っています。
それをまた別の形で描きたいんですよね。
オリジナルキャラクターをたくさん描くのもどうかと思うので、そこらへんのバランスが難しいのですが……。
今回、チアーズの話が10ページという短い話になったのは、そこが悩みどころだったからでした。
恐らく長く描くとその分、モモチの登場シーンの割合が少なく、オリジナルキャラクターのシーンが多くなってしまうんですよね。
私があくまでチアーズの視点でモノを描きたいから。

今回はスピード感のあるものにはなってしまったのですが、これでよかったのだと思います。
もう少し模索していきたいです。

 

そして、チアーズの話のあとに
短歌(?)を挟みました。(現代短歌といえばどんなリズムでも許されると思っている)
一呼吸置きたいけど、でもせっかくだからなにか入れたいと思ってしまったんですよね。
結局完成して紙で見ると、蛇足だったかのように思います。
けれど、二次創作短歌はやってみたかったことのひとつで、また短歌を勉強して再挑戦したいです。
また、今回モモカノ視点でのモモチの歌を作ったのですが、それのよかったところもあって、それは漫画のモノローグやセリフのときには、自分はモモカノにこの言葉を遣わせないな、という言葉でモモチを語れたところです。モモカノは、この辺の感覚を実際に言語化して語ることはないだろうな、というものが私の中で一定あり、その言語化しない内側を短歌でなら書いていいと思ったのです。

 Unlimitedを聴いた後に見ると、うーーん、短歌でもこれはちがったのかもな……となってしまったんですけど……。
難しい。

 

そして、最後モモチ×カノジョの4ページ漫画2つ。
ひとつは少しセリフを交わすだけの雰囲気漫画、ひとつは無印の時期よりも前の話として描いています。どちらにも共通するところはモノローグがないところです。
本全体を通しても、漫画の中でモモチにもカノジョにも心情を語るシーンがありません。向き合えば向き合うほど、ふたりのことがわからなかったから描けなかった、が正しいです。
それでも、モモチ→カノジョ、カノジョ→モモチで思うところがある、という部分はなにかしらで描いたつもりですが、これも別に正解に思えなくて難しかったです。とりあえず描くしかない!!!!で押し通しました。
2つ目の無印以前の話はお気に入りです。
カノジョを可愛く描けたから。私はモモチのかっこいいところを見たいし、カノジョの可愛いところを見たいので………。

そんなこんなで今回はこういった構成、 話で本を完成させました。

拙いことばかりではありますが、私は私の本を、私のために、この世に生み出せたことが大変嬉しく、満たされました。

これは本当に素直な感情として、まあ別に誰にも手に取ってもらわなくてもいいんだよな〜〜と思っていました。本を作ることが目的であり、ついでに配る、くらいのことだったので。
ただ、私のスペースに寄ってくださり、本を購入いただいたことは嬉しかったです。ありがとうございました。

 

また次の本も作りたいです。どうやって、自分の中にあるモモチ及びカノジョ、Veronica周辺を描いていくかが本当にわからず困るのですが、忘れないうちにひとつひとつを作れたらなぁと思います。

あとシエカノの話が私の中で完成されてるので気合いがないと無理ではあるんですけど、作れたらいいですよね………。

 

 

 

どうでもいいかもしれませんが今回の製作過程を載せます。
中学生ぶりに漫画を完成させたので感動していて……。記録として。

 

まずはキャラクターデザイン。
オリジナルキャラクターのチアーズ、そしてカノジョのビジュアルをどうするか問題。
オリジナルキャラクター、名前はまりなです。

f:id:asaosan:20221219004925j:image
f:id:asaosan:20221219004932j:image

 

この時点の方が実際の漫画描写よりも可愛らしい、女の子らしさが残っています。

 

f:id:asaosan:20221219005050j:image

 

そして、カノジョとオリキャラの描き分けとして作ったもの。
私は特にキャラデザが得意なわけでもなんでもないので、結構似たり寄ったりの女の子を描いてしまうんですよね。手癖で。
だから今回もチアーズとカノジョをしっかり区別できるようなビジュアルにしないとな……と思ったんですけど、基本的に違う部分は表情、目、前髪くらいしかありません。
向上させたい課題点になりました。
描き分けとして、漫画本編の方がオリキャラの方が少し吊り目気味になっていたり、最初の原案より女の子らしさが抜けてしまった感じになりました。
女の子らしさはカノジョ側に使いたかったので。

 

あと絵の面で難しかったのはメンズ服ですね。メンズ服への解像度があまりに低いので、モモチの服を3〜4パターンくらい考える羽目になったんですが本当に難しかったです。とりあえず全部黒にすればいける、で乗り切りました。途中フォロワーに助けを求めて「バンドマンに着て欲しい服」を教えてもらいました……。

 

キャラデから描きたい詳しい内容、シーンを付箋に書いてノートにペタペタはる作業をし、なんとなく流れを決めた後はネームに入るのですけど、一発でネームに入れませんでした。
そのため今回はセリフだけを起こしたものと、コマ割りとなんとなくの構図を決めるメモ帳を作りました。まあこの手法は中学生の時にもやっていたので……これがないとちゃんと書き起こせない……。

こんな感じです。

f:id:asaosan:20221219010702p:image

 

f:id:asaosan:20221219005849p:image

 

プロットとネームのなんとなくの間の作業

 

そこからちゃんとセリフを入れてもう少し構図を考えたネームに移ります。

f:id:asaosan:20221219005930j:image

A4の印刷用紙を半分に割って描くときもあれば、今回は普通にノートの1ページを半分もしくは4ページに割って描きました。

 

そして下書き

f:id:asaosan:20221219010026j:image

 

下書きまでアナログでいきました。
下書きはもうサイズ感とかそういうのをより詳細にするためにA5の原稿用紙のテンプレを印刷した用紙に書き込みました(それでもズレは起きた)

 

この下書きをスキャンしてデータ化して、ペン入れに移る、という感じです。
カノジョの顔が可愛く描けて満足。ただ下書きで満足のいくものを描くとペン入れでなんか違うと思ってしまうので、ほどほどに普通の絵を描く、としていました。

 

f:id:asaosan:20221219010241j:image

このカノジョの表情は下書きの時が一番スン…としていて好きです。

 

f:id:asaosan:20221219010316j:image

あとこんな。

 

スキャンしたあとは全部クリスタでペン入れ〜仕上げです。

中学生の時から10年ほどが経つので、今更のことですが、作業がデジタルだとめちゃくちゃ楽……!!!でした。
下書きまではアナログの方が作業早いだろうなーというのはあったので、それはよかったんですけど、それ以降はデジタルじゃないと無理。コマ割りも一瞬だし、トーンやベタが楽すぎる。あの苦労たちは一体なんだったのだろう……レベルです。
ここにきて初めてデジタル原稿の便利さを味わうことあるんだ。

 

私の家には未だ使いかけのトーンが残っています………。

今回はSurface Pro、Surface Pencil、クリップスタジオProを使用しました。
まだ次の漫画を書きたいのでEXにするべきか、iPad作業に移るべきかを一生悩んでいます。

 

 

そんなところですかね。

 

 

そうだ、この原稿をしている間に流すBGMで良かったのは
小片リサさんの「どっち」、つばきファクトリーの「デートの日は二度とくらいシャワーして出かけたい」「抱きしめられてみたい」「イマナンジ」です。

別にモモカノのイメソンではないのですが、小片リサさんの曲及び、小片リサさんがとても良い味を出しているつばきファクトリーの曲の雰囲気はすごく合う。小片リサさんのあの儚げな感じがカノジョと私の中で重なっていたんですよね。歌詞とかは合わない部分の方が多いですが、曲調と小片リサさんの歌声がとても良いです。

 

youtu.be

youtu.be

 

 

以上です。

漫画を描く楽しさを久しぶりに味わったので、二次創作以外にも一次創作がまたできるようになったら嬉しいし、インターネットでの付き合いが長い人は大体漫画描きで私の大好きな人たちなので、その人たちといつか本作りたいな〜という夢があります。
それができるように頑張ります。

 

それでは。

また2022年のまとめ記事書きます。